空が青いな〜、とか。
芝に寝転んだら、草の匂いがするな〜、とか。

そんな感覚。

思い出す、思い出した。

立ち上がって、汚れを払う。
ちゃんとキレイにならないけど、もういいや。別にいいや。

手を伸ばして、雲をひとつ掴み、口にそっと押し込む。

そして、思い切りよく吐いた。

青く淡く溶けて、ぼくの目の前で、それは空気に変わる。

あんな重苦しいものが、空気に変わってしまうのか。

バカバカしくなって、ぼくは、笑った。

ただ、笑った。

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