帰ってきました。愛しの我が家。
乗り物乗り過ぎで、目が回ってますが、とりあえず書きます。

遠征初日、21日。
眠い。どうしたことか、異常に眠い。
どうやら血圧が下がってるらしい。
目蓋が自然に落ちてきてしまう。朝からずっとボーっとしたまま。
よくぞ、事故らずに、空港に着いたものだ。(苦笑)
飛行機に乗って、座席に座ったところから記憶は飛んで、
気付いたら着陸してた。

故郷と東京の気温差は20度。
タダでさえ低血圧とクーラーで、冷めた体。
それを30度近い外気が被い、
まるで、お風呂に浸かってるような気分であった。
しばらくは状況変化に対応できず、汗ひとつかかない。

渋谷で映画を観る。

『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』

ロックミュージカル、、、と言うんだろうか?
主人公「ヘドウィグ」の神々しいこと。
誇り高く歌う、その姿に泣いた。涙が止まらないんだよ。
劇中歌がとにかく素晴らしい。
ストーリー、テーマ、キャスティング。
スクリーンの隅々にまで行き渡った世界観。
ポップで、ロックで、ぶっ壊れてるのに、完全なんだもん。
参ったね。泣かずにいられないよ。

ぼくは、ホントの映画ファンじゃない。
心が、引っ張られたものを観るのだけれど、
なんで引っ張られるのかなんて、ぼくだって知らない。
ただ「観なければいけない」と思う。
それは、映画だけに限られないことだけど。

感動したまま、タンゴライブは止めて、ホテルへ戻る。
プログラムを読みつつ、映画を反すうして、
購入したサントラを家で聴くことを、楽しみにした。

、、、夜。寝られない。
頭痛い。気持ち悪い。心なしか微熱。
環境変化に耐えられなかったのか。つくづく弱いな。
夜中2時半。鎮痛剤を服用。
副作用が出る(吹き出物等)ので、
あまり飲みたくない代物であるが、仕方ない。
そのまま意識消失。就寝と相成る。

明けて、22日。本命のライブ日。
微妙な体調のまま、日中は、表参道をフラフラした。
ペットショップを発見。うちの子にお土産を購入。

さらにフラフラ。
ふと、通りの向こうに見えたのは、
着物生地をリメイクしたような洋服や小物を扱うお店。
端切れで創ったという、ピンブローチを購入。
ちっちゃくて、かわいい赤い花、3つ。

午後3時。下北で友人と待ち合わせる。
下北は、ぼくにとっては迷路のような街。
北海道に、こんな商店街はなかなかない。
除雪不可能な細い路地に、
たくさんの店が立ち並ぶことなどないからだ。

フラフラしてるうちに、午後4時。
喫茶店でさらに、もう1人と待ち合わせる。

午後5時半。整理券を求め、会場へ。
時間を潰しながら、開場時間、午後6時。

会場は思ってたより、狭かった。
目の前には、アップライトピアノと、エレピ。
あと、マンドリン(?)と、クラシックギターとアコーディオン。

開演。
まずは、たてちゃんはエレピへ。Kyonさんはピアノへ。
挨拶もそこそこに、ライブが始まる。

セットリストって、基本的に覚えてない人間なので
全部は書けないし、曖昧にしか覚えてない。
とにかく即興でのセッションが多かった印象。
追いかけて、受けて、答えて、乗っけて、試す。
「ミュージシャンだなぁ〜」って思った。当たり前なんだけど。(笑)

Kyonさんを、ぼくはあまり知らなかった。
でも、かわいいんだぁ〜、この人。
持って生まれたテンポが、心地よい感じ。
声や奏でる音楽もそうだけど、喋り方や仕草。
初めて会ったのに、前から知ってた、、、とは、
あまりに陳腐な表現かしらん?

で、昨日のたてちゃん。
前半あまり声出てなかったかな。
乗り気じゃなかったっていうか、なんというか、、、。
中盤のソロコーナーで盛りかえした感じ。

「ライブがイヤや。」とまたも発言する。
思わず「止めれば?」と、言ってしまった、ぼく。
振り返って「ライブをっ??」ってビックリした、たてちゃんの顔。
、、、忘れられないわ。(苦笑)
ああ、なんで、そこで声に出すんだよ、ぼく。
自分でもよくわかんないや。
ファンにあるまじき発言だったのかも。ゴメンね、たてちゃん。

でも、辛くて、苦しくて、
時々、止めたいって思っても、どうせ止められないんだ。
そういうものは、仕方ないから、やるしかないんだもの。

後半に「やるしかないわ」って言ってたっけ。

止めることが出来ないなら、続けるしかないと思う。
続けられないなら、止めるしかない。
なんにでも始まりと終わりがある。
でも、終わるまでは、止めないでほしい。
終わってないのに、止めるのが一番良くない。

終わらない間は、続けて下さい。
そして、ピアノを弾く彼の背中にどうしてだか祈ってた。

「どんな苦難が襲おうとも、
どうか、それを乗り越えられる強さが降り注ぎますように。」
「悲しみと同じくらい、幸せが降り注ぎますように。」

、、、要らないお世話か。(笑)

んで、翌朝。帰宅。
これから仕事。北海道はやっぱり寒かった。
でも、ここがホーム。それだけはハッキリわかる。
だから、別の場所へ行くことは、大事だと思うのです。

そそ、ライブの休憩時間に突然、母より電話。
「手稲のおばあちゃん、亡くなったって。」って、
こんな日にかいっ!ちょっとビックリ。
「わかった。早く帰るから。」電話を切る。

当たり前のこと。それだけのこと。
始まったら、終わるんだ。彼女は全うした。
素晴らしい、素晴らしい。

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