感覚。

2002年10月18日 猫のうた・散文
感覚のバルブを全開にしてみる。

例えば、風が吹いてきたとする。

温度、湿度、流れ、匂い、手触り、音。

体の中に風を導き入れるのだ。

そして、通り抜けたあとに残るもの。

それが、ぼくの感じたことなのだ。

善も悪も、皆、一度、受け入れる。

それは、けして危険なことではないと思う。

わだかまって、矛盾を抱える結果になっても、

ぼくは、きっと両方を受け入れるだろう。

胸の真ん中にひしめく感情を、昇華させる時。

ぼくには、安らかな幸せが訪れるのだ。

ただ、素通りせぬこと。

目に見えるもの。

耳に聞こえるもの。

この手に触れるもの。

すべては尊き経験になるだろう。

感覚を閉じることなかれ。

内に外に、感じ続けること。

それをひたすら続けてゆくこと。

ぼくにとって、それが生きる喜びにも近い感覚だろう。

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