明るい夜の暗い道。

2003年8月13日
昨夜はどうやら満月。深夜1時過ぎ。
窓から差し込む月の光に誘われて、パジャマのまま外に出た。

いいさ。誰もいやしない。(田舎だから)


どこまでも行けそうな夜の道。
パジャマのくせに、どんどん進む。
全身に降り注ぐ月光は、体にあたって音がしそう。
金色の水を湛える満月。立ち止まり、見上げた。
言葉がひとつ。転がり出た。
宛先を告げたが、行方は知れない。

なにかが光って地面に落ちる。月だけが見ていた。


とぼとぼ帰り道。部屋に戻って、灯りを消した。
目を瞑って、闇を漂う。微睡み。

メメント・モリ。−−死を想え。

不意に浮かんだ言葉。寝返りを打った。
衣擦れの音。胎児のように丸くなる。


朝になれば目が覚める。
何事もなかったように、起きてゆく。
ただ、それだけのこと。ただ、それだけのこと。

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