例えばそれは、誰かにとってかけがえのない宝物であったとしても。
例えばそれは、誰かにとってはただ同然のゴミであったり。
世の中はそんなものばかりで出来ているから。
時々、僕はひどく悩んで、こんがらがる。
泣いたり、喚いたり。意味もなく落ち込んだり。
「なんでもないものになりたい」なんて、望んだこともあったけど、
そんなものには、到底なれやしなくって。
今でもやっぱり。こんがらがって、ひっくり返る。
それでも。やっとひとつだけわかったんだよ。
それは、世界中のどんな人が僕をゴミだと言っても、
たったひとり。君だけが僕を宝物だと言ってくれればいいってこと。
たったそれだけのことで、僕は救われるんだってこと。
でも、たったそれだけのことが、どんなに難しいか。

僕にとって、君がそうであるように。
君にとって、僕がそうであるようになりたい。

どんなに難しくても。今はそれしかわからないから。
前を向いて、君を呼ぶよ。なによりも美しい、その名を呼ぶよ。
強い、強い光になって。君に届く光になるよ。

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